まつげダメージを防ぐ睡眠と枕の関係｜夜ケアの重要性

2025年11月8日

美しいマツエクを一日でも長くキープしたいなら、日中のケアだけでなく「寝方」にも注目することが非常に重要です。実は、自分では気づきにくい睡眠中の無意識な摩擦や圧力が、せっかく付けたエクステの向きを乱したり、早期脱落を引き起こしたりする大きな原因になっていることをご存じでしょうか？

「朝起きると、枕にマツエクが数本落ちている」「片方の目だけ、いつもエクステが取れやすい」といった経験があるなら、その原因は寝ている間の行動にあるかもしれません。

この記事では、深谷市・上柴町のサロンTiLLA（ティーラ）が、お客様への“夜ケア指導”で実際に効果を上げている「睡眠中のまつげダメージを最小限に抑える方法」を徹底解説します。正しい知識と少しの工夫で、翌朝もサロン帰りのような美しい束感と方向をキープすることが可能です。

なぜマツエクは「寝ている間に取れる」のか？

マツエクの接着に使用されるグルー（接着剤）は、硬化後も物理的な摩擦や圧力、そして水分に非常に弱いという性質を持っています。特に、意識のない睡眠中は、自分でも気づかないうちにまつげに大きな負担をかけていることが少なくありません。

具体的には、以下のような原因でまつげダメージが引き起こされます。

原因	ダメージの具体例
うつ伏せ寝	まつげが枕に直接押し付けられ、エクステが根元から折れ曲がったり、強い圧力でそのまま抜け落ちたりします。
横向き寝	体重が片側に集中するため、下になった方の目のエクステだけが枕と擦れ、左右のバランスが崩れる原因になります。
硬い枕カバー	コットンやポリエステルなど、摩擦係数が高い素材は、寝返りを打つたびにエクステを引っ張り、毛流れを乱して束感を損ないます。
静電気	特に乾燥する冬場は、寝具との摩擦で静電気が発生しやすくなります。静電気はエクステの向きをバラバラにし、ホコリを引き寄せる原因にもなります。

TiLLAの施術データによると、カウンセリングで「うつ伏せ寝」や「横向き寝」の習慣があると回答された方は、仰向け寝の方と比較して、マツエクの持続期間が平均で7日から10日ほど短くなるという傾向が見られます。夜間の数時間の過ごし方が、これほどまでに大きな差を生むのです。

理想的な睡眠姿勢は“仰向け寝”

まつげへの負担を限りなくゼロに近づける理想的な寝方、それは「仰向け寝」です。仰向けで寝ることにより、まつげが枕や寝具に触れることがなくなり、物理的な摩擦や圧迫から完全に解放されます。また、重力の影響が均等にかかるため、エクステの方向が安定し、美しいカールを維持しやすくなります。

とはいえ、長年の癖で「仰向けでは眠れない」という方も多いでしょう。その場合は、以下のポイントを意識して、少しずつ改善を目指してみてください。

低めの枕を選ぶ: 枕が高すぎると、首が不自然に曲がり、寝返りが多くなる原因になります。高さ3〜6cm程度の低めで、頭が沈み込みすぎない適度な硬さのものが理想です。
首のカーブを支える形状: 首のS字カーブを自然にサポートしてくれる形状の枕（頸椎支持型など）を選ぶと、仰向けの姿勢が楽になり、安定しやすくなります。
抱き枕を活用する: どうしても横向きになってしまう方は、抱き枕を体の片側に置くことで、体の回転を物理的に防ぎ、寝返りを抑制する効果が期待できます。

TiLLAでは、お客様の寝ぐせや向き癖が強いと判断した場合、具体的な改善策をまとめた「ナイトケア指導シート」をお渡ししています。実際に、睡眠中の姿勢を意識するだけで、マツエクの持ちが平均で1.3倍に向上したというお客様もいらっしゃいます。

枕カバーの素材を変えるだけで“持ち”が劇的に変わる

寝具、特に顔に直接触れる枕カバーの素材選びは、マツエクの持ちを左右する極めて重要な要素です。摩擦が少ない滑らかな素材を選ぶだけで、寝返りによるエクステへのダメージを劇的に減らすことができます。

素材	特徴	おすすめ度
シルク	人間の肌に近いアミノ酸で構成されており、摩擦が極めて少ないのが特徴。静電気の発生も抑え、保湿性にも優れています。	★★★★★
サテン	ポリエステルなどをつるつるした質感に織り上げた素材。滑りが良く、エクステの絡まりを防ぎます。比較的手頃な価格で手に入ります。	★★★★☆
コットン（綿）	吸湿性や通気性に優れていますが、繊維が太く摩擦が強いため、まつげが引っかかりやすいというデメリットがあります。	★★☆☆☆
ポリエステル	安価で丈夫ですが、静電気が非常に起きやすく、まつげの乱れや乾燥を助長する可能性があります。	★☆☆☆☆

最もおすすめなのは、断トツで「シルク」です。シルクは摩擦を最小限に抑えるだけでなく、その保湿効果でまつげや目元の乾燥を防ぎ、肌や髪にも優しいというメリットがあります。美容意識の高いお客様の間では、もはや常識ともいえる選択です。枕カバーをシルクに変えることは、マツエクだけでなく、目元のハリや髪のツヤを守るための投資ともいえるでしょう。

夜のケアで差がつく！“まつげ保護”最強ルーティン

一日の終わりにひと手間加えるだけで、睡眠中のまつげをあらゆるダメージから守り、美しさを長持ちさせることができます。TiLLAが推奨する、寝る前の完璧なケア習慣をご紹介します。

① コーティング剤で物理的に保護する

就寝前に、マツエク専用のコーティング剤を根元から毛先にかけて薄く塗布します。これにより、一本一本のエクステの表面に保護膜が形成され、寝具との摩擦や圧迫からまつげを物理的に守ってくれます。特に、撥水効果のあるタイプは、寝汗や涙など、睡眠中の水分からもグルーを保護してくれます。

② しっかり乾かしてから就寝する

洗顔後や入浴後、まつげが濡れたままの状態でベッドに入ると、グルーが湿気を含んで白く変色する「白化現象」を引き起こす可能性があります。また、濡れたまつげは癖がつきやすくなります。就寝前には、必ずドライヤーの冷風を10秒ほど下から当てて、まつげを完全に乾かす習慣をつけましょう。

③ アイシャンプーで根元を清潔に保つ

一日の終わりには、メイク汚れだけでなく、皮脂やホコリもまつげの根元に蓄積しています。これらが残ったままだと、寝ている間に酸化して雑菌が繁殖し、かゆみや眼病の原因になることも。ノンオイルの目元専用シャンプー（アイシャンプー）で優しく洗浄し、常に清潔な状態を保つことが大切です。

④ 快適な寝室環境を整える

グルーは急激な温度・湿度変化に弱い性質があります。寝室の湿度は45〜55%、室温は18〜22℃程度に保つのが理想的です。加湿器を使用して乾燥を防ぎつつ、空気清浄機でアレルギーの原因となるハウスダストや花粉を除去することで、快眠とマツエクの長持ちを両立させることができます。

もし「寝癖」がついたら？正しいマツエクの直し方（朝ケア）

どんなに気をつけていても、朝起きたらエクステの方向が少し乱れてしまっていることもあります。そんな時でも、焦りは禁物です。間違った直し方は、かえってダメージを広げてしまいます。

正しい直し方の3ステップ

乾いた状態で優しくとかす: まずは、顔を洗う前に、乾いた状態のまつげをスクリューブラシで根元から毛先に向かって優しくとかし、絡まりをほぐします。
コーティング剤で方向を整える: ブラシで整えた後、クリアタイプのコーティング剤や美容液を少量塗り、毛流れを固定します。
ひどい折れはサロンに相談: どうしても折れ癖が戻らない場合や、根元から大きく曲がってしまった場合は、無理に自分で直そうとせず、施術を受けたサロンでリペア（部分的な付け直し）をしてもらうのが最も安全で確実です。

絶対にやってはいけないNG行動は、「指でつまんで無理やり方向を変える」「ドライヤーの熱風を当てる」ことです。これらはグルーの接着力を弱め、エクステが取れやすくなる直接的な原因になります。