メガネとマツエクの相性ガイド｜当たらない長さ・カール・角度の選び方

2025年12月4日

「せっかく付けたマツエクが、メガネのレンズに当たって気になる…」
「メガネをかけると、マツエクがすぐにバラバラになってしまう」
「PC作業中、レンズにエクステがぶつかるのがストレス」

メガネを日常的に使用する方にとって、マツエクとの相性は非常に重要な問題です。ただ「可愛いから」という理由だけでデザインを選んでしまうと、エクステがレンズに当たってしまったり、視界に影が入って見えにくくなったり、持ちが悪くなる原因にもなりかねません。

しかし、正しい知識を持って「長さ・カール・角度・毛質」を適切に選べば、メガネユーザーでも快適でおしゃれなマツエクライフを送ることは十分に可能です。

この記事では、プロのアイリストの視点から、メガネを愛用する方のために「当たらない・見やすい・可愛い」を実現するマツエク選びの鉄則を、フレームの形なども交えながら徹底的に解説します。

なぜマツエクがメガネに当たってしまうのか？原因はこの3つ

そもそも、なぜマツエクがメガネのレンズに当たってしまうのでしょうか。その原因は、主に以下の3つのポイントに集約されます。

原因①：長さが自まつげや骨格に合っていない

最もシンプルで多い原因が、エクステの「長さ」です。メガネのレンズとまぶたの距離は人それぞれ異なります。この距離を考慮せずに長いエクステを装着すれば、瞬きをするたびにレンズにぶつかってしまうのは当然です。特に、彫りが浅く、まぶたの位置がレンズに近い方は注意が必要です。

原因②：カールの角度が強すぎる、または弱すぎる

意外と見落とされがちなのが「カール」の角度です。カールが強すぎる（CCカールやDカールなど）と、エクステの先端が上向きになりすぎてレンズの内側に突き刺さるように当たってしまいます。逆に、カールが弱すぎる（Jカールなど）と、エクステが視界に垂れ下がって影を作り、見えづらさの原因になることがあります。

原因③：メガネのフレーム形状との相性

メガネのフレームデザインも、当たりやすさを左右する重要な要素です。例えば、レンズが目に近い小ぶりなフレームや、顔を覆うようなカーブの強いスポーツタイプのフレームは、まつげとの距離が狭くなりがちです。フレームの縦幅やリム（縁）の太さによって、まつげが通るスペースは大きく変わります。

メガネとマツエクの最適な「長さ」とは？

メガネユーザーがマツエクを快適に楽しむための最も重要な鍵は、「長さ」の選択です。長すぎず、かつ目元を美しく見せる絶妙なバランスが求められます。

基本ルールは「9mm〜11mm」

一般的に、メガネのフレームに当たりにくいとされるマツエクの長さは**「9mmから11mm」が基準**となります。12mm以上になると、多くの場合レンズに触れてしまうリスクが高まるため、メガネを常用する方は避けるのが賢明です。

【長さ別の印象とメガネとの相性】

9mm： 最も当たりにくい安全な長さ。まるで自まつげが伸びたかのような、非常にナチュラルな仕上がりを好む方におすすめです。
10mm： 当たりにくさと程よい存在感を両立できる、人気の長さ。上品で自然な華やかさを演出できます。
11mm： フレームの形状やお客様の目の形次第で選択可能な長さ。少し華やかさが欲しい場合に適していますが、装着前にアイリストとしっかり相談が必要です。
12mm以上： レンズに当たる可能性が非常に高い長さ。特別なイベント時など、メガネをかけないシーンでの使用を前提とする場合を除き、常用者には推奨されません。

サロンでは、実際にメガネをかけてもらい、フレームの高さやレンズとの距離、まぶたの角度などを確認した上で、最適な長さをミリ単位で決定していきます。

カールの選び方で当たりやすさは劇的に変わる

長さと同様に重要なのが「カール」の選択です。カールが変わると、エクステの先端が向かう角度が変わり、レンズへの接触リスクが大きく変化します。

Jカール： カールが最も緩やかで、先端が前に向かって伸びるため、レンズに当たりにくいのが特徴です。ナチュラルで伏し目がちな、落ち着いた印象に仕上がります。メガネユーザーにとっては最も安全なカールの一つです。
Cカール： 適度な立ち上がりがあり、パッチリとした目元を演出しながらも、レンズに当たりにくい絶妙なバランスで、メガネユーザーに最も人気のあるカールです。自然なカール感で、多くのフレームデザインと相性が良いのが魅力です。
CCカール・Dカール： カールが非常に強く、根元からグッと上向きになるデザインです。まぶたが重い方や一重の方には効果的ですが、その分エクステの先端がレンズに当たりやすくなります。メガネを常用する方は、目尻だけなど部分的に使用するか、避けた方が無難でしょう。

結論として、メガネユーザーにとっての黄金バランスは**「長さは9〜10mm、カールはCカール」**が基本となります。

【フレーム形状別】おすすめのデザインを紹介

お使いのメガネフレームのデザインによっても、似合うマツエクのデザインは変わります。ここでは代表的なフレーム形状に合わせたおすすめデザインをご紹介します。

◆スクエア型（横幅の大きいメガネ）

知的でシャープな印象を与えるスクエア型。フレームの横幅が広いため、まつげも横に広がるデザインよりも、Jカールの10mm前後で長さを抑え、すっきり見せるのがおすすめです。目元の主張を控えめにすることで、洗練されたバランスが生まれます。

◆ラウンド型（丸メガネ）

おしゃれで柔らかな雰囲気を演出する丸メガネには、Cカールの9〜10mmが好相性です。フレームの丸いラインに合わせて、まつげにも自然な丸みとカール感を持たせることで、目元全体の調和が取れ、優しい印象を高めることができます。

◆太縁メガネ（ウェリントンなど）

存在感のある太縁フレームは、目元に影を作りやすいという特徴があります。そのため、マツエクは太さ0.10mmなどの細いエクステを選び、長さも9〜10mmに抑えて、「軽さ」と「抜け感」を出すことが最重要です。重たい印象になるのを避け、すっきりとした目元を目指しましょう。

◆ブルーライトカットメガネ

PC作業などで多用するブルーライトカットメガネは、レンズの反射が気になることがあります。Cカールでエクステが視界に入らない角度を保ちつつ、光の反射でまつげの影がチラつくのが気になる方は、束感を少なめにしたり、ブラウン系のカラーエクステをミックスしたりすると、影が和らぎ快適に過ごせます。

メガネユーザーにおすすめの「毛質（素材）」

エクステの素材選びも、快適さを左右するポイントです。レンズに当たってしまった際のダメージを最小限に抑える、軽くてしなやかな毛質を選びましょう。

フラットラッシュ： 断トツでおすすめなのが、このフラットラッシュです。平たい形状で通常のエクステより体積が約1/3と非常に軽く、自まつげへの負担が少ないのが最大の特徴です。万が一レンズに当たっても、その軽さとしなやかさでダメージを受け流しやすく、持ちの良さにも繋がります。
セーブル： 柔らかく、自まつげに近い質感が特徴のセーブルもおすすめです。しなやかなので、レンズに触れた時の違和感が少なく、エクステ自体の形状も崩れにくいです。

太さに関しては、重みでエクステが下がりやすい0.15mm以上の太い毛は避け、0.10mm〜0.12mmの軽やかな太さを選ぶのが鉄則です。